RPAの得意分野「メール送信や電話対応」の自動化で改善できること

定型化業務に大きな能力を発揮するRPAですが、実はメール送信や電話対応といったカスタマーサポートの領域でもその利用が始まっていることをご存知でしょうか。

今回は、コミュニケーション領域における既存業務の改善とRPAについてご説明します。

■ロボットでも言葉が理解できる時代

RPAは、ソフトウエアプログラムベースではありますが、ロボットのひとつともいえるものです。

ひと昔前までは、ロボットには固定的なイメージがありましたが、今ではこうしたプログラムもロボットが人の代わりをしてくれるようになってきています。

このRPAも、定型化されている単純作業以外の領域での活躍が始まっています。

その1つが、人の言葉に絡むような業務の代行です。

「言葉」とりわけ日本語は、その理解がかなり難しいものとして有名な言語です。

しかし、いまやロボットでも言葉をかなり正確に理解するようになってきており、この仕組みを利用して、顧客対応もRPAがとって代わる時代が到来してきているのです。

■足元ではRPAのメール対応は完璧な存在に

RPAの利用では、AIと連動していない足元の状態でもメール送信を人の代わりに行うという代替行為は始まっています。

そもそもコンタクトセンターでのメール問い合わせは、中身にあわせて定型化した内容を送り返すという行為が主体となってきましたから、現状でもこれを得意とするRPAの活躍する場はかなり豊富に存在することになります。

顧客がメール送信してくるときに、あらかじめどういった問い合わせなのかを切り分けておくことができれば、RPAでも十分にメール送信業務を行うことができることになります。

■自動応答システムもRPAにお任せの時代

また自動応答システムについても、すでにAIスピーカーに実装されているような音声ソリューションを利用すれば、RPAでも十分に機能する状況がやってこようとしています。

単語の意味や言語の体系、構成といったことを手がかりに自動で検索処理することにより、集めた情報をもとに基本的な文章を構築するといった作業もすでにRPAで実現できる領域となっているのです。

この領域の精度を上げるためには今後AIによるディープラーニングが必要になってきていますが、それも現実のものになるのは時間の問題といえます。

人が行う電話応答は、非常に人件費がかさむだけでなく、アウトソーシングの費用を考えると人数を増やすことに限界があるのが実情です。

自動応答システムをRPAがカバーしてくれるようになれば、こうした業務のコストパフォーマンスはかなり改善されることになります。

■将来的には個別顧客へのメール、電話対応も可能な世界に

現状では、いくつかのパターンに切り分けて顧客に対してメール送信を行ったり、電話での自動対応を行ったりすることが、RPAでも可能となっている状況です。

しかし、ディープラーニングのレベルがさらに高まることになれば、個別顧客の内容に対応したメールの送信や個別電話対応にRPAが活用される時代は、もうすぐそこまで来ているといえるでしょう。

とくに音声応答の精度はここ数年で飛躍的に高まりを見せており、紋切り型の対応からより個別ニーズに合わせた対応がRPAでも実現できるようになろうとしている点は特に注目ポイントです。

■人口減少と高齢化の中で各企業のCRMはより一層重要になろうとしている

消費財を個人顧客に販売している企業でよく言われることですが、新規顧客を獲得するのは、既存顧客との関係を維持、構築することよりも約5倍以上のコミュニケーションコストがかかるということです。

つまり、既存顧客との関係を維持、強化することで得られる一人あたりの顧客のライフタイムバリューを伸ばすことのほうがはるかに確実に利益を獲得できるようになるのです。

そのためには、顧客接点をより統合していく必要がありますし、個別の顧客への対応レベルを向上させ、CRMを成功させることが必須の施策となることは間違いありません。

外部のコンタクトセンターなどに業務委託をするというこれまでの方法から、自前でRPAを利用して精度の高いコンタクトセンター業務を構築し、なおかつ、この領域にかかるコストを大幅に低減していくという戦略に出る企業が今後さらに増加することが考えられます。

■RPAの導入は従業員の残業減少や働き方改革にもつながる動き

RPAの導入は、コスト削減と経営改善が大きなベネフィットとなりますが、それ以上に従業員が人海戦術で行ってきた定型業務への対応を解消することで、個別従業員の労働領域を大きく変化させ、残業などの問題を一気に解消させるソリューションとして注目されるようになってきています。

また、こうした従業員の労働時間と領域の変化は、今後の働き方改革の大きな基盤となることが期待されており、広範な企業がRPAの導入に踏み切るものと考えられているのです。

ロボットが人の代わりに働くというと依然として違和感を持つ企業も多いですが、ITトレンドの流れはすでにここまで来ていることは確かです。

企業として大きな流れに取り残されないためにも、RPAの提供してくれる価値といったものを十分に理解し、積極的に活用することがこれからの戦略的経営に求められているといえます。

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