想定しておくべきRPA導入の注意点

RPAを導入するときには、これまでのITシステムにはなかったようなポイントについて注意をする必要がでてきます。

ここでは、そんなRPA導入で想定しておくべき注意点についてまとめてみます。

■RPAは、システムではないことをよく認識すること

まず意識しておくべきは、RPAはシステムではなく、ルールベースで自動化するという仕組みである事です。

システムならばプログラムを書くことでその部分は稼動することになりますが、判断ルールを見つけていく作業というのは、ルールの読み込みを間違えるとまったく異なる動きになってしまうこともあります。

そのため、いかに人がやっていることを正確にルールに落とし込むかということが重要になる点は、あらかじめ認識しておく必要があります。

■RPAツールの的確な選定

RPAツールについては、現在参入事業者が増加中であるため選択肢は、日に日に増える傾向があります。

しかし一つ一つのツールは、利用されているシステムや使い方、開発企業の文化などにより異なるものがあります。

利用するにあたっては、少なからず導入企業にとって向き不向きが存在するのが実情です。

ですからツールのパッケージありきで導入をはかろうとすると、いろいろと問題が生じることも理解しておかなくてはなりません。

やはり第三者的な視点でツールの適正評価を行ったうえで、選択するという心構えが必要なのです。

■RPAの管理・運用をだれが行うのかを決める

RPAは、これまでにまったく社内に存在しなかった仕組みです。

従って、企業のコンピュータやサーバーなどを管理するIT部門よりは、それを利用する事業部門がイニシアチブをとって導入すべきものとなります。

しかし、導入部門や部署の特定の人材だけにより進められてしまいますと、思いのほかツールが属人化してしまうことが懸念されます。

さらに第三者による的確な保守ができなくなるといったリスクがでることも考えられます。

やはり社内においてこうしたロボット化の推進を誰が行うのか、またどのように管理運用していくのかのガバナンスも同時に構築していく必要があるでしょう。

導入当初は、一箇所の部門や部署での利用であっても気がつくと社内のいたるところで利用を始めているといったことも十分に考えられる状況です。

部門や部署が個別にRPAの運用をはじめてしまうと収集がつかなくなり、あらゆるリスクが想定されるでしょう。そのような状況に陥る前に、初期の導入時にガバナンスが十分に機能する体制を整えておく必要があります。

■RPA導入のナレッジの一元管理

ロボティクスソフトウエアの導入にあたっては、構築の独特なプロセスが発生することになります。

これを現場のみに任せてしまっては、その後の導入を円滑に進めることができなくなります。

RPAを社内で導入する場合には、ガバナンスの問題とは別にRPAナレッジをいかに一元管理するかについて考えておく必要があります。

蓄積されたナレッジは、即座に文書化して保存し、適宜アクセスして利用することができるような体制を整えることが重要です。

RPA開発や保守運用を通じたスキルナレッジも蓄積させることで二次的に社内利用できるようにすることも重要となります。

■リスクやコンプライアンス対応も考える

RPAは、ルールの設定を間違いなく行うことができれば、的確に動いてくれる心強いツールです。

しかし、万が一の場合には、なんらかの影響によりRPAが動作停止してしまうという事態が起きることも事前に想定しておく必要があります。

このようなリスクに対応する場合には、人間で対応する仕組みをバックアップとして想定しておくことが重要です。

せっかく人員を大幅に削減できるにも関わらず、RPAのトラブルや動作停止により、まさかのときの人海戦術を考えるということはなかなか気が進まないものです。

どうしても残業が大幅に減り、働き方改革が実現するなどといったポジティブな面のみがクローズアップされがちなことも事実です。

しかし、人員を削減した後に起こるもしものときのダメージは多大なものであるため、準備だけは確実にしておく必要があります。

また、社内コンプライアンス的には、証跡の記録や内部統制文書の作成と更新なども整備しておく必要もあるでしょう。

■業務改革の視点を積極的に取り入れる

RPAは、人がこれまで行ってきた定型作業をそのままルール化して自動的にこなしてくものです。

しかしながら基本的に、プロセスは新しくしなくてもそのまま対応できることになるものの、やはり常に業務改革を実施し少しでも新しい対応にすることが求められるようになります。

RPAの効果を常に最大化するためには、どうしたらいいかといった検証と修正というものをいつでも進めていくことが重要です。

RPAは、新しいツールによる仕組みですから、導入時や導入後も予想外のことが起きる可能性があります。

しかし、そうした問題をただ見過ごすだけではなく、社内で蓄積することにより次の導入時に100%活かせるようになることが重要です。

RPAの導入は始まったばかりですが、先行して導入する企業は、こうしたポイントをいち早くキャッチアップして社内で一定の仕組みとして対応できるようにすることが重要です。

これを早期に実現できれば、競合他社に比べても大きなリードを獲得していくことができます。

 

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