RPAはセキュリティやガバナンスの向上も期待

RPAは、自動化による業務効率の飛躍的な向上や生産性アップなどはその導入にあたっての大きな注目点であり、残業の問題解消や全社的な働き方改革を担うソリューションとして導入することが目標となっています。

ですが、実はRPAの導入はセキュリティやガバナンスの向上も期待でき、実際に先行導入した企業ではその向上が確認されるようになってきています。

人が介在しないからこそ、高められるセキュリティやガバナンスの世界というものが実際に存在するのです。

今回は、そんなポイントについてご紹介します。

■人が業務プロセスにかかわらないからこそ担保されるセキュリティ

残念なことに企業からの情報の流出は、外部からのアタック、侵入によってデータが盗まれるということももちろん起こるものの、国内では社内に出入りができる正規の従業員や派遣社員が引き起こす事件が圧倒的に多いのが現状です。

もちろん、外部からのアタックに対してのセキュリティレベルを高めることはネット社会では当たり前の問題です。

しかしそれとともに、社内に一定のセキュリティがかかることは、もっと重要な問題になりつつあるのです。

RPAは、人が作業をするという部分を完全に自動化することに成功していますから、そのプロセスをしっかり確認していけば情報がむやみに漏洩するということを逆に完全にシャットアウトすることが可能になるのです。

とくに顧客や個人に関連する情報については、あえて人が扱わないことによりセキュリティレベルをきわめて高いものに維持・管理することができることから、こうした面からもRPAを導入する企業というものが現れ始めているのです。

■どのように処理されたかという完全な記録を残すことが可能

RPAの導入は、監査認跡レベルの向上という視点でも、かなり高いガバナンスを実現することができるようになります。

これまでシステムとシステムの中継といった業務については、残念ながら人が行うことが常になってきました。

したがって、その中継段階で何が起きているかについては、責任者が常時確認する以外にはトラッキングを残すことは出来ないものであったといえます。

しかし、RPAを導入することで人の介在を不要とし、複数のシステムをまるでひとつのシステムであるかのように稼動させることができ、しかもその処理方法と実際の処理の記録を完全に残すことができるというのは、オペレーション上の正確さを向上させるということだけではなく、監査認跡の連続性や完全性を実現し保存することができるようになるのです。

これは、企業内における内部監査のレベルを大きく引き上げることになりますし、品質の向上にも貢献するものとなる仕組みとして評価されるようになってきています。

とくに金融機関などでは、こうしたプロセスをしっかりとトラッキングして証拠として残して行くことができるようになるのは、これまでの人力による事務オペレーションよりもかなり高いガバナンスを実現することになるため、単なる自動化による生産性の向上のみならず、こうしたポイントに着目して導入を考える企業も多くなりつつあるのです。

■残念ながら人がオフラインで行うプロセスほど不明確なものはない

これまで、ITで実装されてきたシステムとシステムの間を人が入力したり中継したりすることで、そのクオリティを維持してきたことは厳然たる事実ではありますが、品質管理という側面だけから見るとなんらその証拠を残すことができなかったこともまた事実といえます。

性悪説に基づいて従業員を管理することは、決して好ましいことではありませんが、残念ながら人が介在しオフラインで行うプロセスがある以上、そこに問題やミス、情報漏えいのきっかけができることもまた事実になります。

RPAの導入はそうした問題に対する高いセキュリティの確立と、明確なガバナンスの提供を実現してくれるソリューションでもあることは、重要な評価ポイントといえます。

■RPAの導入を社内のコンプライアンス上からチェックすることも重要

RPAの導入は、これまでの社内の人による業務とはまったく異なるものになりますので、社内に存在するあらゆる部門が自らの視点でRPAを事前評価し、問題がないことをしっかり確認して本格導入を実現するといった事前プロセスを遂行することが非常に重要になります。

RPAを味方につけて業務で大きな力を発揮させるためには、企業内でのガバナンス、リスク、アシュアランスという視点で関係部門を巻き込む形でオフィシャルなものにしていくことが非常に重要になります。

単に一部署、一部門が自らのために自動化で効率化をはかるといったレベルではなく、全社的なリスクアセスメント、ガバナンス計画、プロセス設計の合意といった大きな枠組みの中で導入を決定付けていくことが極めて重要になるのです。

すでに先行導入している欧米の企業でRPAの利用に成功しているところは、こうした部分をしっかりと実施しています。

やはり、他社の成功事例はいち早く取り込むという姿勢が大切になるのです。

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