第四次産業革命の到来と言われているIoT・AI・RPA

IoT、AI、RPA(ロボットによる業務自動化)などの新技術は、ITの誕生が与えた衝撃と同等、もしくはそれ以上に大きな変化を我々にもたらそうとしています。

IoT、AI、RPAが社会に起こす様々な変化は、「第四次産業革命」という言葉に集約されます。

IT革命の次に起こりうる産業革命によって、我々の労働環境や働き方はどのように変わるのでしょうか。

■産業革命の歴史

産業革命と呼ばれる変化は、常に技術によってもたらされてきています。

18世紀半ばに開発された蒸気機関は、当時の機械を大きく進化させました。

これは第一次産業革命と呼ばれる動力源の刷新です。

そして、19世紀後半には、電気・石油による重化学工業の発展が起こります。

これが第二次産業革命と呼ばれ、大量生産・大量消費の構図を作り上げました。

こうした産業の活性化は、雇用機会の増加にも繋がり、労働に対する選択肢も増えていったのです。

第三次産業革命については、諸説あります。

原子力エネルギーの活用による可能性の広がりについて触れるものもあれば、インターネット技術の発展を指すものもあるのです。

20世紀以降の技術の発展は、それ以前のスピードに増して目まぐるしく、それらの変化が与える労働の変化スピードも増しています。

その渦中にある我々は、無意識のうちに次の技術が開発されている時代です。

「第四次産業革命」の定義は、到来前から世界に浸透しつつあります。

これだけ多くの技術進化が進んでいる中で、「革命をもたらす」と注目されているのは異例です。

IoT、AI、RPAが我々に促す変化の大きさを物語る予兆と言えるでしょう。

■第四次産業革命は労働者に時間を提供する

第一次産業革命から第三次産業革命までは、「革命の対象は生産物にあった」と言うことができます。

つまり、産業革命の本質を説けば、「前時代の生産以上の質や数を生み出すことを可能にする技術がそこにある」ということです。

労働者や労働環境は、技術に寄り添う形で変化していきました。

一方、第四次産業革命と謳われるIoTやAI、RPAは、技術が変化させる対象が生産ではなく「時間」である点で、前時代の産業革命と一線を画します。

IoTは、あらゆる物をインターネットによって労働者に変化させます。

RPAは、労働者の業務を自動化し、ロボットに任せることができます。

そして、そのいずれにも応用されるAIは、人間の扱えない量のデータをもとに学習し、人間ができる範囲を超えた推論を通じて、最善策を導き出すのです。

こういった技術が我々に何をもたらすのかというと、大量の商品でも、パワフルな生産ラインでもなく、「労働者の時間」です。

IoTやRPAが、今まで人間が請け負っていた業務の時間を代行し、時間の消費が激しい知的生産もAIがサポートします。

■第四次産業革命は雇用の場を奪うのか

一見、IoTやAI、RPAの技術は労働環境を奪うように見えます。

ここ最近、「シンギュラリティ以降生き残る仕事」などの話題をよく見かけるのも、新時代に対する不安があるからでしょう。

しかし実際のところ、雇用の場の減少は少ないと考えられます。

なぜなら、現時点で日本は「労働過多な状況」だからです。

そのため、低賃金で長時間の労働を強いられる人間は減少し、ロボットや人工知能の労働で収益を得られるようになるため、むしろ人間が潤うようになるでしょう。

また、少子高齢化の波が世界的に広まっています。

その中でも日本は顕著で、深刻な人手不足が進行しています。

IoTやRPAは、こういった人手不足な労働環境の救世主となるのです。

一方、現在は存在している職業がなくなる可能性はあります。

1つは、マニュアル化しやすいホワイトカラーの業種です。

オペレーションが多岐にわたるものであればあるほど、人間のミスが増え、労働時間も長くなる傾向にあります。

そのため、これはRPAによる自動化の対象となる可能性があるでしょう。

また、精密機器を扱う業務は、IoTの普及によって人間を介する必要性がなくなります。

運転手、修理工、歯科技師などはこれに当たります。さらに、大量のデータから正しい判断を得るタイプの知的労働者も、一部該当するのです。

AIは、人間では記憶しきれない量のデータから、推論を導き出します。そのため、裁判官や医師などが自動化される日もないとは言い切れません。

今の所、IoTやAI、RPAが入り難いとされる産業は「クリエイティブ」のみです。

絵を描く、音楽を作るなどの創作活動を始め、明確な目的を持たない娯楽もこれに当たるでしょう。

■第四次産業革命に向けた準備

来たる第四次産業革命に対して我々ができる準備は、「何が自動化できて、何を自分がやるのかを明確に定義すること」です。

例えば、IoTやRPAを取り入れる環境は、業種に限らず、それらを管理するマネージャーが必要となります。

IoTやRPAは、スタンドアローンで動かしても実用性がありません。

目的に向けて正常に作動したかを確認し、改善する方針を人間が決めます。

AIについても、あくまでAIは正しい答えを提案するだけで、それを良しとみなしてGOサインを出す人間が必要です。

IoTやAI、RPAが浸透していく中で、自分がその立ち位置を確保するためにはどんな人間であるべきかを逆算しましょう。

また、労働という定義や価値自体が、第四次産業革命を通じて崩れる可能性もあります。

つまり、「労働に固執する必要がなくなる」ということです。実際にそうなった時、自分がどのように生きたいかという答えを見つけておくことが、IoTやAI、RPAと共にある労働環境を迎え入れるための一番の手段と言えるでしょう。

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