RPAがITテクノロジーにもたらす効果

RPAは、これまでのITを利用したプログラム開発とは全く異なる部分を持っています。

ひとくちにいえば認知技術を利用したもので人の動きを正確にトレースすることが可能です。

これがロボティクスソフトウエアという名称で呼ばれる所以でもあります。

個別にシステムのプログラム開発を行うのとは、大きく異なるアプローチ手法をもっている点が既存のITの世界とは、まったく異質のソリューションといえます。

今回は、RPAがITテクノロジーにもたらす効果とその影響について詳しく見ていきましょう。

■要件ごとに1からプログラミングをしない点は、大きな変化

これまでホワイトカラーの事務作業を自動化するためにITを利用するとなると、すでに存在する異なるアプリケーションをいかに連携するかが大きな問題となってきました。

それぞれのアプリケーションは、自己完結していますから、それをシームレスに連携しようとする場合には、アプリケーションのAPI(Application Programming Interface)をソフトウエア開発者から公開してもらうのか、最初から作成してアプリケーション間でデータのやりとりをするという大掛かりな開発が必要になりました。

従ってアプリケーションをまたいだ自動化を推進するというのは、ほぼ絶望的な状況でした。

また、こうしたソリューションをプログラミング化してももともと連携しようとするアプリケーションがバージョンアップされてしまったときには、その都度修正を行う必要がありました。

これは費用対効果の視点で見てもとてもではないですがペイしないものであったのが実情でした。

しかし、RPAは、個別にプログラミングをしなくてもこれまで人が行ってきたプロセスを正確にトレースしてRPAが動くように設定すれば、利用可能となります。

これは既存のITテクノロジーに大きな変化をもたらすことになるでしょう。

■産業用ロボットとは、大きく異なる存在

ロボットという言葉が使われるRPAですが、これまで市場に送り出されてきた産業用ロボットとは大きく異なるものがあります。

あくまでRPAはロボティクスソフトウエアですから、PCなどの既存の機器にソフトウエアとしてインストールし、設定していけば使えるようになります。

またソフトウエアですから、バグが発生しない限りリアルなロボットのように経年変化が発生することもなく、一度設定すれば業務プロセス自体が変更にならない限り、長く利用することができる点も秀逸なポイントといえます。

産業用のロボットはもっぱらブルーカラーの仕事を代替するソリューションですが、RPAはもっぱらホワイトカラーの業務を代行するソリューションとして機能することになります。

結果、これまでなかなか進まなかったホワイトカラーの定型化された業務の生産性を著しく高めてくれる点は、他には存在しないものといえます。

■人が行う業務プロセスをそのまま代行できる点は、画期的

RPAは、従来人がおこなってきた業務プロセスをそのまま引きついで自動化できる点も秀逸な機能といえます。

これまでもITの世界では、ERPやCRM,SCMなどの業務アプリケーションが導入され、ホワイトカラーの業務は生産性が高まりましたが、ヘルプデスクや監視システムなどは人が機器に張付いて対応することが求められ、一定のレベルから上は人力に任せざるを得ない状況が続きました。

しかも業務プロセスは、複数のアプリケーションを使って人の力でシームレスに展開するケースがほとんどであるため、そのプロセスをそのままRPAが代行できるというのは、ある意味画期的な仕組みであるということがいえます。

こうしたRPAのようなプログラミング発想が生まれたのも、やはりロボットという視点があったからこそのもので、これまでのITのシステム開発に大きな影響を及ぼす変換点であるといえそうです。

■AIとの連携でますます高度な内容をこなせる存在に

現状ではRPAは、ステージ1と呼ばれるレベルで、あくまで人がバックエンドでこなしてきた定型作業を自動化して肩代わりしてくれる存在となります。

今後開発が進みAIとの連携が明確になってくると、非定型の業務であってもRPAがカバーできる可能性は高くなりつつあります。

AIが実装されると、ディープラーニングを利用してRPAが独自に考えて業務を行うこともできますし、経験が蓄積されたものを業務に自動的にフィードバックすることもできます。

これも、全てのプロセスをはじめからプログラミングしなくては機能しない既存のITソフトウエアとは異なるものであり、その効果は絶大なものになることが期待されます。

RPAが既存のITテクノロジーに及ぼす影響は大きなものになり、人の人海戦術で補ってきた業務をRPAが全面的に肩代わりすることで、ホワイトカラーの残業問題も一気に解決することになります。

また全社レベルでは、労働力の再配分を行うことが可能になるため、働き方改革にも大きく寄与するソリューションとなることが強く期待される状況です。

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