労働力人口の減少の社会問題とRPAの登場

日本の労働力人口の減少は、国が当初想定していた以上に早いペースで進みつつあります。

社会生活を送っていると、それほど人口減少も高齢化も顕著になってきた印象はないものですが、統計と今後の予測値は厳しいものになります。

多くの企業もまだそこまで雇用の確保について深刻には、考えていないように見えます。

しかし経済成長のシナリオなどは、ほとんど将来予測があてにならないものでも、人口の動態は正確に予測することができるため、厳しい社会問題に陥りつつあることがはっきりしています。

今回は減少する労働力人口にRPAがどのように関わっていくのかを詳しく見ていきましょう。

■これからの生産労働人口の減少は深刻

総務省が示していたのは、少なくとも2020年までは働ける人がほとんど雇用される形となり、2015年とほぼ同じ6,400万人弱を維持できるといった見通しでした。

しかし現実のシナリオでは、現在6,400万人弱の生産労働人口は、2020年になんと6,046万人までざっと330万人近く減少してしまうことが予想され始めています。

米国では移民を積極的に受け入れたおかげで、人口は増加傾向にあり、労働力の確保はできている状況ではあります。

ただし日本の場合島国であり、大量の外人が渡来して国内で働くということに抵抗感を持っている国民は多いのが現状です。

さらに日本語は、読み書きをするのが他国の言語に比べて難しいことから、海外からの労働力に依存するというのも現実的な方法とはいえないのが実情です。

一方で2016年の出生数は、すでに年間100万人を割り込み、団塊ジュニアの世代の200万人に比べると、実に半分の数しか新卒として市場には供給されないことが分かってきています。

終身雇用が崩れ、転職希望者も一定量常に市場に登場してくることが期待されることから、中途採用によって労働力を確保できると考えている企業がほとんどかもしれません。

しかし、現実はまったくそうした状況と異なり始めているのです。

■人のやる仕事を補うツールや装置が必要な時代

人手不足が深刻化する中にあっては、一人当たりの生産性を大きく向上させることがひとつの解決策となることは間違いありません。

過去20年近く国内のホワイトカラーの生産性は、一部の業種では上昇したものの、相対的には決して高くなっておりません。

労働する人数を増やせないとなれば、何か異なる手段を導入し、積極的に利用するしか解決策はなくなりつつあります。

そんな折、タイムリーに登場してきたのが、いわばデジタルレイバーと呼ばれるRPAの存在なのです。

■プログラミングしないRPAは、人手不足に最適なツール

RPAは、従来のシステム開発で作られたプログラミングソフトとは異なります。

認知技術に基づいて人が行っていたプロセスをロボティクスソフトウエアが、同じようにトレースして行えるようにしている点が特徴といえます。

業務のルールだけを正確に記載してRPAに覚え込ますことができれば、特別なプログラム言語を知っている必要もありません。

ある意味では、ITの専門家でなくても十分に設定可能なのがRPAの魅力になっているのです。

RPAは、人が行ってきた定型化された単純業務ならほとんど正確に、かつ人の業務スピードの100倍から最高で200倍程度までの速さで処理してくれます。

そのため、圧倒的な生産性を確保することができ、巷で問題になっているホワイトカラーの残業問題もRPAが解決してくれます。

ルーチンとなってきた単純でありながら時間を厳守して確実に終了させなくてはならない業務から、多くのホワイトカラーが開放されることになるでしょう。

それによりこれまでのバックオフィスでオペレーション業務を担当していた人たちは、新たな業務でより知的、かつ生産性の高い“人にしかできない業務に就く”ことができます。

こうした労働力の柔軟性のある配置変更は、従来の企業ではほとんど実現できなかったもので、この点だけとってみてもRPAは起死回生のツールであることがよくわかります。

■働き方改革の決め手は、もはやRPAしかない

国はいま、残業時間の規制をはじめとして働き方改革を急激に加速させることで、労働力不足の解消を狙おうとしています。

しかし、具体的な改革案という点では、ほとんど材料があるわけではありませんでした。

米国で急激に拡大しているRPAの利用が伝わると、これを働き方改革のための強力なツールとして導入を実現させていくことを推奨しはじめています。

いわばRPAの導入は、この国の生産人口の減少を救う唯一とも言えるソリューションになります。

実際のところ、すでにRPAを先行導入した国内の金融機関などの事例を見ますと、予想通りの飛躍的な生産性が確保されるようになっています。

それに関わっていた人材が他の付加価値の高い業務に従事できるようになっていることから、RPAの効果は具体的に実証されつつあります。

もはや労働力不足を解消する決定的な決め手は、RPAの導入しかないとさえ言える状況で、ここからは国内における広範な業界、企業において積極的にRPAの利用が始まるものと思われます。

いよいよこれにより、働き方改革も推進されていくことが伺われる状況となってきているのです。

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